見積り/坪単価の曲線
設計を始めるごく初期の話題の中で出てくる言葉に「坪いくらで?」が有ります。一般的に分かり易い単位ですが、坪単価は「結果として」単価がいくらになったと言う逆算的な使い方の方が正しいと思います。
坪単価は建物の仕様は勿論ですが、床面積によっても上下するため本当にごく初期の「設計者の頭の中のイメージ」としてならば良いと思いますが、お客様との話の中では適切な表現ではないと考えます。
写真は私が設計した物件の面積と坪単価の数値をグラフにしたものです。写真では分かりづらいでしょうが工事面積が増えれば、全体の総工費は上がりますがいわゆる坪単価は下がる傾向です。
また、坪単価と面積の関係は正比例しません。このように2次曲線的になります。
この為に、特別な仕様の場合はのぞき概ね面積から察する必要があります。勿論これはごく初期の設計者の頭の中の話としての事で、これが概算見積もりの基準になるものでは有りません。なぜか坪単価が面積の応じて正比例しているかの様に語られる事が多い事と、結果的な数字がお客様との打ち合わせ時に先走っている事が気になる次第です。