一級建築士事務所 佐藤靖生建築研究室 blog         

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 先に収納のイメージ

初期のプランでの先行イメージで、部屋の大きさを希望されて間取りのプランが始まることが多いものです。お客様は畳の大きさがイメージしやすいことと、今までお住まいだった部屋の大きさを尺度にして考えられるからです。一般的は先に部屋の大きさが決まり、後から収納を考えがちですが、収納や納戸は是非最初のプラン時にイメージしていただきたい。初期のプランで各部屋から使いやすい連続した納戸をお勧めします。
収納の方法でお勧めが、簡素な内装の納戸です。部屋の中に作り付けの収納を設けようとすると、建具などの見た目の綺麗さを装う必要があります。
しかし簡単な造作程度の棚かまた何も無い小さな部屋をつくりそこに仕舞う事はいかがでしょう?家具屋さんや建具やさんにお世話になる部分を削って簡素な小さな部屋を作るのです。

今までお使いになった愛着のある家具が、新しいインテリアに合わない場合もあるのでそちらに収納することをお勧めします。その分、居室(個室)は狭くなるでしょうが必要な物だけを持ち込んでシンプルな内装が今のスタイルではないでしょうか?

この簡素な納戸は少々間取りが矩形ではなくても良いと思います。プランの関係で少々の出っ張りや引っ込みはこの「簡素な納戸」で吸収することも出来ます。

納戸は共同で使うもよし、家族に合わせて複数有ってもよい出しょう。しまう場所さえあれば後は自由がききます。例えば「子供部屋は6帖欲しいわ、、、」とご依頼いただく場合も有りますが、部屋の大きさを畳でイメージせずに「先に収納ありき」と思います。後から収納を考えると部屋の中に出っ張るなど、弊害も有りますので、先に思い切って簡素な多用途の納戸をお勧めします。

困った事例で多いのが、先に「子供部屋は○○帖は是非欲しい」との依頼。どうしても畳の大きさがお客様スケールとなりがちなのですが、この場合限られたスペースから収納を削るケースも少なくありません。
その時はご満足いただけますが、その後により大きな収納の必要性にお気づきになり後から付け足すパターンが多いのです。結局有効面積は最初ご提案した内容と変わらない事も多いのです。もっともプランをしているうちに直せればよいのですが、間の悪いタイミングで着工後に収納の増設依頼が多く往生します。

最初にご提案した時よりも部屋が狭くなったり、矩形では無くなり使いづらくなるなど弊害も出てきます。