一級建築士事務所 佐藤靖生建築研究室 blog         

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 古い木造住宅のメンテ

  • 同じ様な事を繰り返し書いていますが、また書かせて頂きます。
  • 日本の木造住宅が長い間、湿気の多い環境の中で住まい続けられる理由の一つとして「程よい通気性」があります。

古いお寺や神社をイメージして下さい。社寺建築ほど日本の気候に対して工夫をされている建物は無いと言っても過言ではないでしょう。修理もするが千年以上も前から残っている物が多い事を考えると、専門的な理由を考えなくても納得せざるを得ない説得力が有ります。

  • その古い社寺建築に共通する点が「通気性なのです」

所が、その優れた通気性を考慮したリフォームがされない場合が多い。ほとんどがペンキの様な塗料で塗ってしまったり何かで覆い隠されています。
では、なぜそのようなリフォームを行う業者の方がいるのか?

  • それは、作業が楽だからです
    • 失礼だが、全てではないでしょうが、リフォームの営業の方が建築士と同じ耐震診断の知識が有るとは思えない。しかしお客さまは専門家と思うので信頼してしまう。私達でさえ3時間近くの屋根裏や床下に潜って調査するのです。少しくらい見たとしても簡単には分かりません。
  • 加えて綺麗なる事を構造的な耐震よりも望むお客さまも多いのです。


闇雲に何かで覆ってしまい、「なんとかに蓋」状態にすると、本来の建物の耐震上の問題点が見えなくなりかえってしまう改悪の部分もあるのです。
このブログで何度も書いていますが。綺麗になる事と建物の構造的や耐震性能は直接関係はありませんので重ねてご注意を頂きたい。